カテゴリ:アフリカゾウ家族( 97 )

ゾウ舎はハロウィン

埼玉の会員さんから
「カボチャを送ったから、椎名キーパーに伝えといてね!」って、メールもらって
ゾウさんたち、カボチャは食べないけどなあ。。。

おバカなおうなさん  ハロウィーン用のカボチャでしたがな(;^ω^)


こんなシール付きのカボチャを売ってるんですね。
「こっちじゃ、こんなに大きなカボチャは売ってないんよ。。」 椎名キーパーも嬉しそう(^^)

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ゾウさんたちの反応やいかに・・・

「おじちゃん 何持ってきたの? どれどれ、クンクン」
「おいちそうな匂いがする!」
「西瓜じゃないよ!南瓜だよ!」
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「ねえねえ 砥愛たんにちょーだい」
「砥愛ちゃんはオモチャにするからダメだよ」

さすが!リカさんはご飯じゃないことがわかっているねえ!

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「あーん♡ ちゅいかに色塗って絵描いてきたんでちょ。。。」
「ちゃうよ! ほんとに食いしん坊なんだから(;´・ω・)」

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「媛ねえちゃん!ダメ これは砥愛たんのだよ。」


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「喧嘩しないの! みんなで、お礼のポーズきめて写真撮るんだから。ハイ!いい顔(*^^)v」
「ありがとうごじゃいまちた~!」


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「あの子たちの鼻が届かないところに飾らんといかんわい。」

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「よっこらせっと」

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「どうじゃ~! ここなら安全」
「ムムム。。。あれが欲ちい」

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「鼻で吸い込んでみまちゅ。 ぐわわわわあーー」
「ビクとも動きまちぇんね(><)」


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by taketoriouna | 2017-10-16 21:47 | アフリカゾウ家族 | Comments(0)

強くなるのよ!媛

アジアゾウがいたパドックがつながって半年。
媛ちゃんは未だに階段途中までしか登れないんです。

「さあ!上の運動場に行くよ。おいで」
椎名キーパーがゾウさんたちに声をかけます。


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みんな、ぞろぞろと椎名キーパーの後を追って、階段へ


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おうなさんは、ゾウ舎の横の歩道を走る走る!  坂道を駆け上がる! 
あれっ! 媛ちゃんがいない。

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やっぱり、まだ上まで登って来れないんだ(><)

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お母ちゃんと砥愛たんは、のんびり草を食み。。。   雑草のお掃除に余念がない様子。平和じゃの~
と、思ったのも束の間、下の方から激しい雄叫び 「パオーン パオーン」
どうしたの?媛ちゃん  おうなさんはまた坂道を駆け下りる。 こりゃ!大変

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媛ちゃんは運動場を駆け回り、耳を立て激しく叫んでる。
「媛ちゃん ひとりぼっちになって寂しいんだね。でも、怖くて行けないんでしょ。」
あ~ 切ないな。辛いな。
椎名キーパー! どーにかしてあげてよ。。。 媛ちゃんが泣き叫んでるよ~。
おうなさん、また坂道を駆け上がる。

椎名キーパーは平然とご飯をあげてる(-_-;)
媛ちゃんの叫び声は聞こえてますよね???

きっと、椎名キーパーは媛ちゃんのために、心を鬼にしていたんだと思う。

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媛ちゃんの雄叫びはますます酷くなり
お母ちゃんと砥愛たんも心配で媛ちゃんを見に来ている。

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おうなさん、いったい何往復走ったんだろ。。。💦
北本キーパーも心配そう

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そして、遂に椎名キーパーとお母ちゃんたちは動き始めた。
「一緒に迎えに行くかい?」

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媛ちゃんを迎えに行くんだね。


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みんなの姿を見た媛ちゃんは嬉しくて近寄ってきますが。。。

「媛!大丈夫よ。怖くないから、ついてらっしゃい。」


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ずりずりと後ずさり
「おかあちゃま 怖いよ~」

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「媛ちゃん、おいで! ほら、少しづつでいいから、登っておいで。」


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「いいよいいよ。ゆっくりでいいからね。 お前のペースで少しずつ登れるようになったら、いいんだからね。」

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しかし、この日も結局、媛ちゃんは登ることができませんでした。
椎名お母ちゃんが一緒でも、まだ、ダメなんだなあ(-_-;)

お母ちゃんと砥愛たんの後ろ姿も、なんだか寂しそう。
でも、誰もあなたを助けてあげることはできないの。 媛ちゃん自身が勇気を出さなければ・・・

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お母ちゃんと砥愛たんに残ったご飯をあげる椎名キーパーの表情も・・・

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みなさん、ご理解いただいてるとおもいますが。。。
ゾウさん達がしゃべるわけもなく、椎名キーパーが実際に喋ってる声が聞こえるわけでもなく
すべて、おうなさんの想像によるものですから(;^ω^)


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by taketoriouna | 2017-09-27 16:48 | アフリカゾウ家族 | Comments(0)

お母ちゃん! 暴れん坊将軍になる。

「お母ちゃんといっちょ!いっちょは楽しいな💛」

プールに入りたいなあ。もじもじしていた砥愛たんに
「さあ!行きますよ。ついてらっしゃい。」
「おかあちゃん 待ってよ~」
いそいそと嬉しそうについて行く砥愛たん

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しかし、この後・・・
お母ちゃんのテンションはのぼりつめ   「ばっしゃーん! ズズズッ ゴボゴボ バッシャーン」

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鼻を水面に叩きつけ ばっしゃーん。
何にお怒りなんですか? お母ちゃん 

「成敗!」  
おおっ 暴れん坊将軍じゃあ~ 
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媛ちゃんも、母に負けじとダイビングしてみるのですが・・・ 迫力がちゃうよね。

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砥愛たん お鼻だけは出しときなよ! 溺れちゃうよ💦
観客が凄い凄いと集まりはじめ、水しぶきにキャーって騒いでる女の子も・・・

それにしても、母ちゃん!ヤバくね~???  何かストレス溜まることでも・・
すると、砥愛たんがそそくさとプールから出て行くではありませんか!

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「お母ちゃん はげちしゅぎまちゅ(;´・ω・)」
阿修羅とまでは言いませんが母の変貌ぶりに、砥愛たんは遠くから茫然と眺めておりました。

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「お母ちゃん!お姉ちゃん! 大丈夫??? 平常心に戻ってくだちゃい。」

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砥愛たんは、ひとりぽつんと、不安げです。
「おとなって。。。 大人って。。。 わからないことだらけでちゅ。」

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今度は、媛ちゃんまでも退散

「媛!おまえもか・・・」
「ごめんなさい、母上。 さすがの媛もお付き合い出来かねます。」

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「おとなになると、いろいろとあるんでちゅかねえ? お姉ちゃん!」
砥愛たんは悟ったように、タイヤと戯れ始めましたが、媛ちゃんは心配そうにお母ちゃんを見ています。

母ちゃんは楽しそうじゃ~!

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「母上! どうかお気をお沈め下さい。お願いでございます。」

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「あ~! スッキリした~(*^^)v」
暴れまくった母ちゃんは水をかき分け豪快に出てきました。


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暴れん坊将軍が優しい旗本三男坊 新さんに変わった瞬間(*^^)

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こちらの世界に戻ってきてくれたお母ちゃんに駆け寄る媛ちゃん
「お母ちゃん! 心配したよ~。 暴れん坊将軍に変身しちゃったのかと思ったよ~。」

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「優しいおしとやかなお母ちゃんの方が大好きだよ💛」
「あら?お母さんはいつもおしとやかですよ。」

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by taketoriouna | 2017-09-18 10:18 | アフリカゾウ家族 | Comments(0)

とべ動物園のゾウさん豆知識

「なにか聞きたいことがある人?」
「(^O^)/」 元気に手を挙げる子どもたち

「ぞうさんはなんでお鼻が長いんですか?」 
出たー! 来た来た来た~! 
「お母さんも長いからだよ。」 飼育員さんはそんなアホな答えはしませんが。。。

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「ゾウさんは何を食べてるんですか?」 これもよくある子どもの質問。
砥愛ちゃんなんて、まだ4歳のガキん子なのに、たぶん1500キロくらいあるんじゃないかな。

きっと、何を食べたらあんなにデカくなるんだろ???と、思っているのに違いない。
お肉をいっぱいたべてるのかなあ。あんパンをいっぱいたべてるのかなあ。

「ボクのお姉ちゃんは太るからと言って、野菜しか食べない草食なんですが。ゾウさんはお肉を食べないで草ばかり食べているのになぜ太るんですか?」
だれか、たまにはこんな質問してくれよ!
「はいはい!それはね。。。」知識をひけらかすおうなさん。 鼻が天狗💦
「ゾウさんの胃袋の中には数十億の微生物がいて、草や果物を発酵させてタンパク質や脂肪を作り出して体を太らせるんだって!」
ほんまでっか???

胃袋の中でお肉を全部コラーゲンに変えてくれる微生物を飼いたい私(;^ω^) そんな微生物いたらいいのになあ。。。


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というわけで、良い子のみんなに、今日は動物園のゾウさんが食べてるものを紹介しよう。
良い子のみんなは、おうなさんのブログは見てないと思うが・・・ 三人くらいは見てくれてるかも(^-^;

まずは飼育員さんが朝イチで用意してくれるご飯
さつま芋・人参・食パン・りんご・みかん などなど
小さく切るのは、時間をかけて食べてもらいたいのと、大きいままだとお母ちゃんが一気に食べてしまって、砥愛ちゃんたち子どもたちが食べる分がなくなっちゃうからだよ(*^^)

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このバケツを運ぶのはゾウさんの仕事 最近は砥愛ちゃんが運んでることが多いよ。

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みんながお行儀よく「いただきます」をしなかったら、椎名キーパーは決して「よし」食べていいよの号令は出しません。
媛ちゃん!お鼻が上がってないよ。
椎名キーパーの睨みが入ってる???(;´・ω・)

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「よし(*^^)v」
お見事! みんな、鼻の先がぴったりとおでこについてますぅ(^^)
みんなも、ご飯を食べる前には、ちゃーんと「いただきます」って言ってから食べようね。

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この日はどしたん? 珍しくお母ちゃんがフライング(;´・ω・)
と、思ったら・・ バケツの中身がいつもと違う  バナナじゃん  東京の方からのお土産 

「こりゃー!」  お母ちゃん、叱られてやんの。

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リカお母ちゃんはバナナが好きなんかもな・・・
気を逸らせようとへっち向いてるところが可愛いのお。

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北本キーパーが重そうに抱えてきたものは、朝採り竹の枝葉。 かぐや媛の竹取物語の献上品でござる。
新鮮そのもの。 君たち!わかってんの??? おうなさんたちは献上し続けて6年になるんだよ。
そろそろ、竹を伐ったら埋蔵金ならぬかぐや姫でも登場させてくれないと。。。  
物語のクライマックスが来ないから、止められないじゃんよ~!


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次に椎名キーパーが抱えてでてきたものは樫の木でんな。

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リカお母ちゃん ひとり占めはマズいっしょ。。
子どもに先に食べさせて、自分は残り物ってのがドラマになるっしょ。
いやいや 子どもたちをいつまでも甘やかしていたんでは、自然界では生きていけましぇん。


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これは何だろう? 青草ってヤツですねえ。いろいろ種類があるらしいですが・・・

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こちらは、ソルゴー
よく農家さんが茄子畑の周りに植えてるよね。 

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そして、干し草  チモシー、オーツなど こちらもいろいろ種類があるみたい。


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やっぱり西瓜のもんです。
西瓜が本当に大好きなんだねえ💛  お母ちゃんの鼻が踊ってます。 ヒャッヒャ ウシシシ

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この嬉しそうな顔見たら、西瓜をって思っちゃうよね!
数年前までは、
「スイカは高いから、500円位にならないと買ってもらえないんだよね(-_-;)」って、言われてたのに。。。
今はどうでしょう! メディアのお蔭でゾウさんが有名になって全国から西瓜が届くし、わざわざ持って来てくださる人も大勢います。


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食べることが一番の楽しみだもんね。

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良い子のみんな!わかりましたか~?
飼育員さんはゾウさんの体のことを考えて、色んなものをいっぱい食べさせていましたね。
ゾウさんは
あと、メロンや梨、桃、柿、キャベツ、白菜など、季節の果物やお野菜も・・
パイナップルとゴーヤは食べませんから、お忘れなく!
大根や玉ねぎもダメだと思うな。






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by taketoriouna | 2017-09-12 19:51 | アフリカゾウ家族 | Comments(0)

タイヤさんもあちゅいんでちゅか?(^^)

「みなちゃん! じゃんちょ おみまい もうしあげまちゅでしゅ」

まだまだ、暑い日が続いておりますが、とべのアフリカゾウの末っ子、砥愛ちゃんは元気いっぱい。
タイヤと戯れておりました。

「タイヤさん あそぼ~!」

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『砥愛ちゃん 重いんですけど。。痛い!』

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「なになに? なにか言われました?」
「そっか~。タイヤさんも、あちゅいんでちゅね。」

『いやいや!暑いんじゃなくて痛いんだけど・・・』

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「まかせてくだちゃい。タイヤさんもプールに入れてあげるね。」
「タイヤさん 少しダイエットなさったほうがいいかもよ。重いでちゅ。」

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「えーい!転がしちゃえ💦」


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「プールにとうちゃくでちゅよ。」


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「そこで、いい子にして待っててね!」

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「気持ちいいでちゅからね。 今、お水の中に入れてあげるから・・・ よいしょっと💦」

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「お姉ちゃん!早く来て! どうしよう。 タイヤさんがいなくなっちゃった(><)」

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「沈んじゃった・・・ (;^ω^)」


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「飼育員さんに見つかったら、叱られちゃうよ!」
「やべっ💦 お姉ちゃん!早く逃げよ」

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「おねえちゃん!いいことしたね。きっと、タイヤさんは喜んでるよ💛」







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by taketoriouna | 2017-08-31 20:42 | アフリカゾウ家族 | Comments(0)

椎名キーパーにインタビュー アフリカゾウ家族の近況 (マルキーズ情報誌2017年7月号掲載)

アフリカゾウ家族の近況
   

椎名キーパーに最近の家族の様子をおうかがいしました。
  

六月一日、砥愛ちゃんが無事に四歳の誕生日を迎えることができました。

砥愛ちゃんは、たまに、お腹を壊すことはありますが、元気に育ってくれていると思います。

もう四歳ですから、親離れ子離れに向けて、リカお母さんと分離をして媛ちゃんと一緒にいる時間を少しずつ増やしているところです。

人工哺育で育った媛ちゃんに比べると、砥愛ちゃんは体も心もたくましいという感じですが、先日、ご飯に興味を示さなくなって、ぐったりしていたんです。

あの子が、二日間もご飯をあまり食べないなんてことは今までになかったですから、ちょっと心配しましたね。

動物園では、動物に異変があるとすぐに獣医が駆けつけ薬を処方したり痛み止めの注射をして対処できますから、その点は安心なんですが・・・。

自分たちが帰った後、お部屋でどんな様子なのか、痛がってないだろうかと、やはり気になります。

昨年のアフ君の事故があって以来、毎朝、ゾウ舎の扉を開けて元気な姿を確認しては、ホッとする毎日です。

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Q夕方、お部屋に戻ってからが長いですから、ご心配ですよね。朝、扉を開けた時は、ゾウさんたちはどんな感じなのですか? 
  

動物は凄いですよ。時計を持っているわけじゃないのに、時間がわかっているんでしょうね。

そろそろ飼育員が来る時間、足音で誰かもわかっている。扉を開けると、鼻を出して朝のご挨拶をしようと待っています。

夜は、三頭をフリーにして二部屋を自由に使ってもらっているのですが、リカさんと媛ちゃんはだいたいいつもの場所というのが決まっています。

砥愛ちゃんは、ちっちゃいウンチがあちこちに転がっているところを見ると、お母ちゃんのところに行ったり、

お姉ちゃんのところに行ったり、夜もフラフラと遊んでいるみたいです。

ウンチを投げて遊び壁じゅうにウンチが飛び散っていたりすると、朝から掃除が大変ですけど()
   
  

Qかわいいなあ。夜、どんなことをして過ごしているのか、観察してみたいですね。

ところで、運動場がアジアゾウ舎とつながって広くなったのに、上の運動場はまだ全然使ってないようですが・・・。
  

ゾウは大変警戒心が強い動物です。新しいこと、新しい場所、新しい人に慣れてもらうには、時間をかけなきゃいけないんです。

いくら高級なメロンでも、美味しい梨でも、食べたことのないものは食べようとしなかったでしょ。

用心深い動物なんです。根気強く、ゾウさんたちと付き合わなければならない。

好奇心旺盛、怖いもの知らずの砥愛ちゃんだけは、自分が階段の上から呼ぶと最初からスタスタと登ってきましたけどね()

今では、ひとりで階段踊り場まで登っています。もう少ししたら、上の運動場にも連れて行こうと思っています。

砂を入れて、砂浴び場にできたらいいかなと考えているんです。

リカさんと媛ちゃんはプール際の新しくコンクリートが打ちなおされたところでさえ踏もうとしませんでした。想定内でしたけどね。

ですから、時間をみつけては、一歩ずつ少しずつ上の段に登れるよう誘導訓練をしています。

階段が狭く、体が大きいリカさんと媛ちゃんは自分で方向転換ができないので、三段四段と登れてもそれ以上進めないと、バックで下りるしかないんです。

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先日、媛ちゃんは調子に乗って四段目まで登って来たけれど下りられなくなって半べそ状態になってしまい、

結局、階段途中で体を少しずつ回して下りさせたんですけど、それがどうもトラウマになったのか、最近は階段に近づこうとしなくなっています。

もう少し時間をかけて、ゆっくりと彼女の恐怖を取り除いてやらなければならないでしょうね。

こちらが焦ってはいけません。ゾウさんたちをよく観察しながら見極める。そうしないとストレスを与えることになりかねません。

ゾウさんのペースに合わせ、キーパーはうまくサポートしてやることが大切なんです。 

警戒心が強いのは人間に対しても同じです。動物たちは人間を見ています。

新しく担当になったキーパーが馴致をさせようとしても、ゾウは言うことを聞いてくれません。

号令をかけるときも、号令で動くということはある意味服従することですから、ゾウさんにもプライドがあるので、

初めから強い号令をゾウさんは好みません。

号令に反応しないのはその人の号令を聞いていない、その人をまだ認めていないということなのです。

焦っては却って逆効果です。時間をかけ、愛情をかけることで、ゾウさんに慣れてもらえる、認めてもらえるのです。

若いキーパーたちはゾウさんと過ごす時間をより多く持つことで、信頼関係が構築され、もっともっといい関係が結べるはずです。

ゾウさんにも感情があります。全てにおいて、一足飛びにできることなんてないのです。
  
  

Qそう言えば、先日、若い飼育員さんたちがトレーニングをしているところを見せてもらいました。

椎名さんの後継者ということで、彼らの中でも色いろと葛藤があるみたいですね。

ゾウさんたちのためにも、椎名さんのように家族として接してやりたい。しかし、人間の安全を考えると難しいって。

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ゾウさんをどうしたいのか?何のためのトレーニングなのか?そのイメージをキーパーがしっかり持っていることが大切です。

あとは、トレーニングの回数を重ね、トレーニングの意味をゾウに伝えていかなければなりません。

いくら、賢いゾウさんでも、私たちが思っていること伝えたいことを最初から理解するわけではありませんから、時間をかけ、

トレーニングの意味や内容を教えることが大事になってきます。

個体に合わせて、手法やご褒美として与えるエサの選定も必要です。それぞれ好物のエサが違います。

また、エサを与えるだけでなく、褒めてやる、体に触れてやる、個々のゾウさんによって嬉しいことが違ったりします。

ゾウさんたちも楽しみながらトレーニングできる状態までもっていけるといいですね。

ゾウの飼育は今でも直接飼育が一番いいと自分は思っていますが、組織で動いているので、そうもいきません。

何よりも人間の安全を最優先に考えないといけないですから、直接飼育を継続していく難しさはあります。

どこの動物園でもですが、事故が起きる可能性がある以上、準間接飼育というのが時代の流れになってきています。

特に媛ちゃんに関しては、自分がいなくなった後、直接飼育は難しいでしょうね。

だからと言って、いきなり間接飼育に切り替えるなんてことになったら、媛ちゃんはストレスを感じてしまいます。

直接飼育をしながら、準間接飼育に向けての準備を常日頃からやっていく必要があります。

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砥愛ちゃんは四歳になりましたが、信頼関係を構築するにはとても大事な時期です。

小さい頃のお付き合いの濃さによって、八歳、十歳、大人になってからのキーパーとの関係が違ってくると思っています。
小さい頃は、遊んでやることも必要です。もっと上手に砥愛ちゃんと付き合って、距離を縮めてくれたらいいのかなと思っています。

個々のゾウさんたちのより良いクオリティ・オブ・ライフのためにも、

それぞれのゾウをより安全にストレスを与えることなく取り扱える方法を確立させていかなければなりません。

そのために、若いキーパーたちは、動物に対してどれだけの時間とどれだけの愛情をかけてやれるかだと思うんですよ。

そして、知識と経験を積んでもらいたいですね。
  
  

Q「ガンバレ!若いキーパーさんたち」ですね。今日はありがとうございました。

          (取材・文 山岡ヒロミ)


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by taketoriouna | 2017-08-18 17:20 | アフリカゾウ家族 | Comments(0)

冷やし象始めたんですか?

アフお父さんが生きていた頃
猛暑の日、この札がぶら下がっていた。 
思い出すなあ。。。(-_-)

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アフ君のいる放飼場にはプールがないので、椎名キーパーはお客さんも巻き込んで、アフ君にホースのシャワーをかけてあげてたっけ。。。
少しでもゾウさん達に快適に過ごしてもらうために。

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そして、久しぶりに見た。 ここのホースを持った椎名キーパー


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『冷たい水をかけてあげるから、ほら!こっちにおいで。 おまえたちだって暑いよなあ。。。』
猛暑日、今日も松山は35℃以上。 木陰は少しは涼しいけれど、直射日光の下は耐えられません。
土曜日というのにお客さんはまばらです。 そりゃそうよね、こんな暑い真昼間に、動物園からは足が遠のくよね。夜ZOOに行くよね。




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さすがに、お部屋にも自由に入れるように、扉は開放されていたけれど。

ゾウさん達に申し訳ない気持ちでいっぱいになったおうなさん。
動物たちに愛ある動物園に! 動物の福祉を最優先に! と言い続けても、日除けさえ作ってあげることができてない。。。(-_-;)


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もっともっと多くの人にゾウさん達のこと知ってもらわなきゃ。応援してもらわなきゃ。
そして飼育員さんと一緒に作った家族の愛の姿を見てもらわなきゃ。

いつもどんなときも、ゾウの気持ちになっている飼育員さん。
人間が生きものを飼うのなら・・・ その生きものの気持ちをいつも考えてあげたいよね。
そして、なるべく快適に幸せに暮させてあげたい。 


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「媛ちゃん!もっとこっちに来て、いい表情を撮らせて~!」
とお思わず叫んだら、このポーズ。  違うんですけど💦 媛ちゃんなんですけど・・・
ちょっとイメージ崩さないでくださいよ。


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8月9日水曜日 午後10時50分  NHK総合
「アフリカゾウの家族をつくる 28年の記録」 飼育員とゾウ 絆のドキュメントが放送されます。お見逃しなく(*^^)v



それにしても、ゾウさんたちの表情は
とっても嬉しそう、とっても楽しそう、とっても気持ち良さそう でしょ(*^^)
How many いい顔♬ でしょ!でしょ!


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砥愛ちゃんは、あまりの気持ち良さに

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ひっくり返ってしまいました('◇')ゞ
「ちいくいんさ~ん お尻にもお腹にもお水かけてー!」

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by taketoriouna | 2017-08-07 12:11 | アフリカゾウ家族 | Comments(0)

スイカには目が無いの

夏に食べたいもの あっさりそうめん? さっぱり冷やし中華? 何故か!スープカレーも食べたいなあ。
でも、ゾウさんはやっぱりスイカでしょ(*^^)v 

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スイカを見ただけで、あまりの嬉しさで目が無くなってるゾウさんたち

「まだ~!待ってって言ってるでしょ。」
「ちいくいんさん とあたんにこっそりおっきい方をちょーだいね。」
「ダメだよ!ツバつけちゃ。」
「いやいや、鼻でちゅけど・・・('◇')」



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「お行儀の悪い子にはあげないよ!」
「だいじょうぶでーす。ほら!かんぺき」
待てのポーズもきまってます(*^^)v

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「あれれれ・・ お姉ちゃんのほうにおっきいスイカが置いてある。」
とあたん 狙ってます。

「キミのは、こっちだよ。」



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媛ちゃん!お人(ゾウ)好しだから、大丈夫かなあ。 砥愛ちゃんにおっきい方を食べられちゃうよ(><)

「準備はいいかい? では いただきます。」
「いただきまちゅでちゅ。」

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媛ちゃんもやるねえ! しっかり、鼻で防御してる。


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リカお母ちゃんには、まるまる1個。 ゆっくり、ひとりでいただいてください。
今日はいっぱいスイカのプレゼントもらったから・・・



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近いうちに、埼玉からスイカが届くって連絡があったよ。良かったね!


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by taketoriouna | 2017-08-03 10:08 | アフリカゾウ家族 | Comments(0)

リカお母ちゃんはちゅごい

ゾウさんたちの泳ぎでも撮りに行くか!と、動物園へ。

「椎名さ~ん!ゾウさんたちはプールには入らないんですかねえ? 暑いからかなあ。なんか、全然動きがなくて・・・」
さすがに、『面白くないなあ』なんてことは口が裂けても言いません(;^ω^)

「午前中入ったから、もう入らないかもね。」
「えーっ↘ そうなんですかー? せっかくきたのになあ~」

椎名キーパーの心の声を想像してみた。
『いつも来るのが遅いっちゅうねん。いい写真が撮りたいなら、朝イチから張り付いとけってなもんだ!』
と、そんなことをおっしゃりたいんじゃないのかなと。。。 あはは💦

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おうなさん、折角、重い腰を上げて来たんだから、1時間は頑張らないと・・・(-_-;)
あづいです。くらくらきてます。死にそうです。お客さんもまばらです。 でも、粘ります。

そんなおうなさんに心打たれたのか(^-^; 椎名キーパー 優しい💛
ホースのシャワーで水浴びシーンでも撮らせてやるか!って思ってくれたのかしら?

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すると、なんということでしょう!
砥愛ちゃんが一目散に走り出し、プールにダイブ(*^^)v

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「お姉ちゃん!気持ちいいでちゅよ~!。」
媛ちゃんもだーっしゅ=


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ホースのシャワーは呼び水だったのか・・・


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おおっ~ 気持ちよさそうじゃのお。
リカお母ちゃんはプールの上から子どもたちを見てるだけで、椎名キーパーにお水かけてってせがんでいる様子。
お母ちゃんは子どもたちのように弾けられないのかしらねえ。

「母の威厳を保たねば・・・」

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子どもたちはだんだんエスカレート 
テンション上がり、沈めやいっこしてる('◇')ゞ
たのしそうだにゃー(^^)

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きゃー! と・と・砥愛ちゃんが・・・
沈んで浮き上がって来ないじゃないですか!

椎名キーパーも心配そうに覗き込んだその時、後方から、猛ダッシュでお母ちゃんが・・・

「あんたたち!何やってんの!」
媛ちゃんビビりまくってる。

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砥愛たんはどこ???

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砥愛たん 浮上。。。(;^ω^)

肝を冷やしたおうなさん おかげで涼しくなりました(*^^)v  


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この後、お母ちゃんも水中でひと暴れ

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「さあ!もう終わりよ。出ますよ。」

『あらら。。わたくしとしたことが・・ うっかり羽目を外しちゃったわ💦』
一瞬で毅然とした態度になったお母ちゃん。 
クールなあなたも素敵よ💛

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「水遊びはおしまい。」
お母ちゃんは子どもたちをプールから押し出しました。

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リカさんがぶっ飛んで来たとき
その時、リカさんは向こうの運動場に行こうとしてたんです。
子どもたちの様子は見えてなかったと思うんだけど、凄いスピードで走って来て
おうなさんはまたもや茫然とただ見てるだけで、シャッターが切れなかった(><)

我が子の危険を察知する これぞ動物の感ってやつですか!





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by taketoriouna | 2017-07-30 09:14 | アフリカゾウ家族 | Comments(0)

椎名キーパーにインタビュー (マルキーズ情報誌2017年新春号掲載)

命と向き合う

   ~アフリカゾウの家族と共に~


山岡 2016年もあと残すところ二週間になりました。歳をとるほど涙もろくなるって言いますけど、
私は今年くらい泣いた1年はありませんでした。それも慟哭状態。
アフ君のことを思い出しては急に泣くもんですから、ちょっとおかしくなったんじゃないかって周りから思われていたようです。
椎名キーパーにとっては、どんな一年だったと言えますか?


椎名 そうですね。一言で言うなら・・・

やはり、波乱万丈かな。 

自分の入院、手術。退院後すぐにアフ君が逝ってしまい、肉体的にも精神的にもしんどい一年だったですね。

病気がわかったとき、まず、考えたのはゾウさんたちのことでした。
自分が現場を離れることになったら、ゾウさん達は大丈夫だろうか?自分は病気でどうなるかわからない。
医者は最悪のことも宣告するでしょ。手術後は、現場に出てゾウの世話をすることは無理かもしれないなんてことも言われましたからね。
少しでも手術を先延ばしして、やれることをすべてやっておこうかとか、色いろ考えましたね。
でも、おかげさんで、今こうして元気になりました。皆さんには、ご心配をおかけしました。

今年はゾウ舎のパドック拡張工事も決まっていましたから、いよいよ、とべ動物園がアフリカゾウの繁殖センター的役割を担う方向に進む予定だったんです。
他の動物園から雌ゾウを借りてきて、アフ君とのペアリングを考えていました。
しかし、アフ君があんなことになってしまったから、すべてが暗礁に乗り上げたかたちになりました。

やっと、あの子たちの傍に戻れて4日目の出来事でしたから、心も体もキツかったですね。

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やはり、この1年、アフ君を死なせてしまったことが一番悔しいです。
山岡さんみたいに人前でビービー泣いてはいませんが、自分だって、涙で枕を濡らす日々だったんですよ。() 

アフ君もリカさんも自分にとっては子どもみたいなものです。アフリカの孤児院からとべ動物園に来てくれたその日から、
28年間、自分の子どものように接してきました。
そんな我が子の命を守り切れなかった自分に腹立たしさを覚えることもありました。
でも、悲しんでも悔やんでも、もうアフ君は戻ってきませんからね。
でも、もし、アフ君を立ち上がらせることができたとしても、自由が利かない体になってしまっていたでしょう。
彼は死ぬまで苦しい思いをすることになったはずです。

自分たち飼育員は、担当動物の死にいつまでも感傷的になっているわけにはいかないんです。
今、目の前の生きている命に精一杯気持ちを注がなくてはならない。残された家族のことを一番に考えてやらなければならない。
彼女達の前で自分が沈んでいたのでは、それが伝わりますから。

飼育員の仕事をしていたら、死と何度も直面することになります。命を預かる、命と日々向き合う仕事である以上、仕方のない事です。
生と死は隣り合わせ、心の準備もできないうちに、死は突然訪れることもあります。
ですから、生きている目の前の命にいつも真剣に精一杯のことをしてあげる。
ご飯を与え部屋を清潔に保ち馴致訓練をし、時々は遊んでやり、毎日、同じことの繰り返しの中でも、
あの子達は今、何を望んでいるのか何に不満があるのかを推し量り、そして、少しの変化も見逃さないように見ていてあげることの大切さを、
あらためて痛感しました。

アフ君といた28年間で、自分は飼育員として色んなことを勉強させてもらいました。
今となっては、アフ君には感謝しかないですね。とべに来てくれてありがとう。一緒に歩ませてくれてありがとう。
そして、素晴らしい家族を作ってくれてありがとうと、いつもそう思っています。


山岡 私も、尊い命を間近に感じさせてもらい、泣いたり笑ったり感動をありがとうという気持ちでいっぱいです。

ゾウは感情豊かな動物だとは聞いていましたが、父親(仲間)の死をあのように悲しみ沈み込む家族の姿を見て、
アフお父さんの存在の大きさを実感すると同時に、家族愛に心が打たれました。
ゾウという動物の素晴らしさを、ますます多くの方にお伝えしたいと思いました。
そして、椎名さんがここまで共に作ってこられたアフリカゾウの家族、アフ、リカ、媛、砥夢、砥愛、それぞれと心を通わせ、
どのような思いでお世話をしてこられたのかを伝えていきたいですね。
とべのゾウさんたちのためにも、飼育員になりたいという子どもたちに知ってもらいたいなあと思います。

椎名さんがレジェンドと呼ばれる存在になったのは、飼育技術はもちろんですが、根底にゾウに対する思い、
命を預かるという重みを知っているからこそ、人一倍努力もされてきたのだろうと私は感じているんです。

11月にはアフリカに行かれましたよね。アフ君の遺灰を持って行かれたそうですが。アフリカでの話をお聞かせいただけますか?

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椎名 モザンビークに行ってきました。以前からお付き合いのあったNPOの方がモザンビークのある村の支援活動をされていて、
その村でも、野生ゾウと人間の共生が問題になっているらしいのです。
自分が少しでもゾウの生態や習性、共に暮らすためのアドバイスができればと思い、
そして、アフ君を故郷のアフリカの地に帰してやりたい、アフリカに連れていってやりたいという思いがあって、その方の渡航に合わせて行ってきました。

 自分はアフ君から色んなことを学ばせてもらいました。
アフ君が亡くなった後、自分に何ができるか、何をすることが一番の恩返しになるのかを考えると、
残された家族が幸せに暮せるよう精一杯お世話をしてやることは当然なのですが、
亡くなったアフ君に対して、せめて亡骸の一部だけでも生まれ故郷に帰してやりたかったんです。

村の村長さんが祈祷をして、アフ君の遺灰を村の公民館建設予定地のカシューナッツの木の根元に埋めてくださいました。

そこだったら、アフ君がひとりぼっちになることがなく寂しくないだろうということでね。

自分が日本に帰った後、ゾウの群れがその木の近くまでやって来たと聞きました。アフ君の弔いに来たのだろうと・・・。
これで、ゾウたちが村を荒らしに来ることも無くなるだろうと村長さんが言われていたそうです。それを聞いて、なんか嬉しかったですね。


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山岡 アフ君のお墓に野生のゾウが弔いに来てくれたなんて、また、泣けてきそうです。
アフ君、おかえり、よく頑張ったねって言いに来てくれたに違いないです。

ところで、椎名さんは現地の野生ゾウには会えたんですか?私も一度はアフリカに行ってゾウの群れを見てみたいと思っているんです。
あの子達と同じように優しい目をしているのかなあ。


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椎名 そんなに近くで見ることはできませんよ。() 2日間で三つの群れを見ましたが、100メートルは離れていたと思います。

ただ、山岡さんのように、ゾウが好きというだけなら、アフリカで野生ゾウの群れを見て感動して帰ってくるのでしょうけど。
自分は野生ゾウを見るよりは、ヨーロッパとか外国の動物園を見るほうが、自分のためにもなり、ゾウたちのためにもなると思っているんです。
どのような環境下でどのような飼育をしているのか、どのように信頼関係を築きゾウと接しているのか、
全てがいいとは思わないでしょうが、真似るべきことがあれば、ここで生かしていきたいと思うんです。

飼育下のゾウは限られた空間の中でしか暮らすことができません。
野生の暮しと比較したら、それはかなりのストレスになっているでしょう。
そのマイナス要素を補えるだけのソフト面での最高のサポートをしてやりたいんです。
ハード面は自分たちではそう簡単に変えることはできません。
せめて、ソフト面では現状維持ではなく、今以上に何かしてあげられることはないか、常に考えています。


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自分は退職するその日まで、飼育技術を向上させる努力が必要だと思っています。ここまでやればOK!そんなもんじゃない。
ゾウさんたちはそれぞれが違う性格で感情があるんです。心も体も成長している生きた命です。
動物園にいてくれている動物たちに感謝する気持ちがあれば、当然のことだと思うんですよ。

山岡 椎名さんはさすがレジェンドだわ。
ところで、椎名さんがモザンビークに行ってらっしゃるときに、媛ちゃんが10歳のお誕生日を迎えましたが、
傍に居られなくて残念でしたね。

3頭目にしてやっと元気な赤ちゃん、媛ちゃんが生まれてから10年という節目を迎えた今、特別な思いがあればお聞かせください。

椎名 傍に居ようが遠くに居ようが、気持ちはいつも彼女に向けていますから()
10年と思うと長いように感じますが、色んなことがあり過ぎて、この10年はあっという間に過ぎたという感じです。

人工哺育は手探り状態で毎日無我夢中だったし、砥夢くんが生まれ、砥夢くんとの別れがあり、砥愛ちゃんが生まれ、気がついたら10年ですよ。
媛ちゃんは弟や妹と一緒に暮らすことで、人間に育てられたひとりぼっちのゾウさんから、ゾウの家族の一員になってくれました。
リカさんは子育てできない母ゾウから、立派なゾウのお母さんになってくれました。
ゾウの家族を一緒に作りながら、自分自身も成長させてもらった10年でしたね。

これからは、少しずつ若い子たちに現場を任せていかなければならない立場ですが、若い子達の作業を見守りながら、
気持ちは今まで以上にゾウさんたちに向けてやりたいと思っています。
リカさんは自分の子ども、媛ちゃんや砥愛ちゃんも自分の中では子どもなんです。自分の大切な一部ですよね。



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山岡 今日は感動的なお話をありがとうございました。
椎名さんの命と向き合う仕事の心構えやゾウさんに対する愛情が、あの子達家族に伝わっているから、
ここまでの信頼関係ができているんだと思いました。
今、飼育員になりたいという夢を持った子どもがたくさんいます。
ゾウさんのために努力を惜しまない椎名さんの背中を子どもたちに見せ続けてください。
そして、これからは、少しはご自分のお体のことも大切に思ってくださいね。それがゾウさんたちのためでもあるわけですから。
来年も益々のご活躍を期待しております。ありがとうございました。 

                                        (取材・文 山岡ヒロミ)


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by taketoriouna | 2017-07-04 09:33 | アフリカゾウ家族 | Comments(0)